目次
災害看護の特徴
- 被災地が活動拠点となるため不完全な環境で活動しなければならない。
- ライフラインの断絶、通常のシステムが利用できない環境
- 人材、医療物品などの供給が不足、遅延する中での活動となる。
- 複数に対しての看護が必要になってくる。
- 被災者は心身ともに疲弊している。生活全体を把握して支援する。
災害時要援護者
災害時要援護者とは高齢者、乳幼児、妊婦、身体・精神障害者など自力での非難が困難である者をいう。
避難後の避難所生活での状況、社会的な状況を十分観察、把握して援助していく。
二次的被災者の防止
二次的被災者とは、緊迫した環境での援助を迫られ心身ともに疲弊しやすく、オーバーワークのため体調不良をきたす看護者のことである。
疲労感、ショック、無力感、不眠 などの精神的状況が続くためこれらを緩和することも重要である。
- 援助内容の打ち合わせ
- 援助中の息抜き
- ペースを守ってオーバーワークにならない様にする
- なるべく一人で行動しない
- 活動の振り返り
災害サイクルとは
- 急性期・・・ 災害発生直後~1週間
- 亜急性期・・・ 2~3週間
- 慢性期・・・ 2~3年
- 平穏期
- 予防と準備期
- 前兆期
災害サイクルを十分把握して、限られた物資を計画的に利用することが重要である。
患者の選別(トリアージ)triage
患者の選別(トリアージ)triageとは限られた物資、人員を最大限有効に利用するために、患者の緊急度、重症度を区別し、治療の優先順位を把握するための選別である。
通常、災害現場、救護所、搬入先の病院などで選別し、必要事項(バイタル、治療箇所など)を記載したトリアージタグを患者の身体にとりつける。
優先順位 | 配色 | |
1 | 緊急 | 赤 |
2 | 準要治療 | 黄 |
3 | 軽症 | 緑 |
4 | 死亡 | 黒 |
災害時における看護まとめ
被災地での不完全な環境での看護に加え、被災状況も刻一刻と変化、悪化していく。これらの変化を柔軟にとらえ把握し、被災者の状況に合わせた援助が必要である。高齢者、乳幼児には援助が必要なことが多く、とくに配慮すべきである。