目次
看護上の問題点
両下肢に浮腫、皮膚の乾燥がある。
※写真はイメージです。
問題点の経緯と理由
患者はうっ血性心不全にて入院中。排尿はオムツ、ベッド上臥床での入院生活を送っている。
心不全による抹消の血流量低下、それに伴う腎血流量の低下から下肢に浮腫が発生していると考えられる。
浮腫の軽減、皮膚の乾燥の改善を行うことで浮腫に伴う苦痛の軽減につながり、ADLの拡大にも繋がる。
しかし現状のままでは、浮腫によって脆弱化した皮膚が損傷し、感染を起こす危険性がある。
また、浮腫により自力での体動が減少した結果、褥瘡の発生に繋がる可能性があるため問題とした。
看護計画の目標
○月○日まで、褥瘡の発生を防ぐ。
看護計画のOP
バイタルサイン
体温、脈拍、呼吸数、血圧、SPO2
浮腫に伴う苦痛の有無
- 疼痛
- 抹消冷感
- チアノーゼ
浮腫の程度の測定
メジャーを用いてそれぞれ周囲の測定を行う。※図る時は同じ姿勢で図る。
皮膚の状態の観察
- 乾燥の程度
- 発赤の有無
- 落屑の有無
- 創傷の有無
自力体動の有無
検査データ
TP,Alb,Hb,CRP,白血球,Na,K,Cr
飲水量と排尿のバランス
看護計画のTP
①足浴の実施
1日1回、午後のオムツ終了後に行う。
介助者が2名いる場合はベッド上端座位にて行う。
介助者が1名の場合はベッド上仰臥位にて行う。
②体圧の分散を図る(常時)
- ジェルクッションを踝部に置く。
- 2時間ごとに踝部が触れている場所を変更し、ジェルクッションの形を整える。
ジェルクッションを用いることでマットレスと踝部の摩擦を防ぎ皮膚の損傷を防ぐことができる。
③入浴時に下肢のマッサージを行う。
- 下肢の循環促進のために行う。
- 入浴の際に体を洗うタイミングに合わせて行う。
※ボディソープを用いることで摩擦の軽減になる。 - 抹消から中枢に向かって行う。
④手浴を行い右上肢の浮腫の軽減をはかる
バイタルサイン測定時に右手にも軽度の浮腫が見られたため。追加。
午前でも午後でもよいが、入浴などのある時は時間をあけて行う。
シャボンラッピングを足と同様に行う。
体位はセミファーラー位とする。