妊婦の診察介助

妊婦の診察介助、診察時の体位、腹囲測定、子宮底の測定、超音波検査、カラードップラー法、児心音、ノンストレステストについてまとめます。

目次

診察時の体位

外診…診察台で仰臥位をとってもらう。

内診…内診台に仰臥し、砕石位をとる。

腹囲測定法

臍の周囲を測定する方法が最も広く用いられる。

※最大周囲が臍周囲と異なる場合は最大と思われる箇所を3ヶ所測定し、最大値をとる。

日本人の平均値は妊娠末期に85~90cm。
100cm以上の場合、肥満、多児、巨大児、羊水過多が疑われる。
小さすぎる場合は、子宮内胎児発育遅延を疑う。

子宮底長測定法

恥骨結合上縁から子宮底までの長さを測定する。

仰臥位にて、両脚を伸展させた体位で、腹壁に沿って恥骨結合上縁から子宮底までの長さを測定する。

超音波検査

子宮内の胎児の状態をリアルタイムに確認することができる。胎児に影響するためCTなどは使用できない。

  • 妊娠初期…経膣プローブ
  • 妊娠12週以降…経腹プローブ

超音波検査での変化

  • 妊娠4~6週 :胎嚢(GS)の確認が可能になる。
  • 妊娠5~7週 :心拍動の確認が可能になる。
  • 妊娠8~12週:頭殿長(CRL)の確認が可能になる。
  • 妊娠10週~ :胎児の頭部、身幹、四肢の区別が可能になる。

無脳児、胎児水腫、心疾患、多指症、合指症、胎児の動き、羊水の量、子宮の形状などを観察、診断する。

カラードップラー法

臍帯や胎児の血液の流れなどをカラー画面で確認できる。出生前の心疾患などを診断に有効。

児心音聴取

妊娠20週代後半~はトラウベ聴診器を用いて胎児心音を直接聴取することができる。

ドップラー法による児心音聴取

胎児超音波心音計により、心臓の動きを検出し、音声信号に変換し胎児心拍を確認する。

ノンストレステスト(NST)

母体がリラックスした状態(セミファーラー位、又は横向き)で40分~1時間ほど、胎児心拍数と子宮収縮、胎動を連続記録する。胎児心拍数モニタリング。

リアクティブパターン(正常)

心拍数基線…110~160/分

心拍細変動が保たれている

胎動に伴う一過性頻脈が認められる。

ノンリアクティブパターン

上記の所見のうち1つでも欠けている場合はノンリアクティブパターンを示す。

この場合は胎児の状態をさらに詳しく検査する。

参考:胎児心拍数モニタリング NST CST

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