目次
バイタルサイン
体温、呼吸、脈拍、心拍、血圧
体温測定
部位
口腔、腋窩、耳、直腸
体温計の種類
電子体温計、水銀体温計、赤外線体温計、婦人体温計、直腸用体温計 など
電子体温計
- 利点…水銀よりも壊れにくく安全。使用後の手間が少ない(水銀をもどす手間がない)予測式があり、短期間で測定できる。
- 欠点…水銀よりも誤差が生じやすい。消毒液に浸せない。
水銀式体温計を使った測定 ~腋窩~
水銀式体温計の準備
- トレイにガーゼをひく(物品がすべるのを防ぐ)
- 体温計を必要数用意し、容器に入れる(使用前用と使用後用を準備し、使用後用は消毒液へ)
- 腋窩の汗をふくためのタオル(汗により正確に測定できない)
- 消毒液に浸した綿球、ガーゼ
- 膿盆
- ストップウォッチやタイマー
水銀式体温計の実施
- 測定について説明し同意を得る。
- タオルなどで腋窩の汗を拭く。
- 腋窩の中央に体温計をあて、45度の角度で挟む。
・幼児や肥満気味の患者には水平に近い角度で挟む。
・高齢者にはやや下向き
・逆の手で支えてもらいしっかりはさんでもらう。 - 10分以上待ち、数値をメモ
水銀式体温計を使った測定~口腔~
- 測定について説明する。
- 舌下中央付近に挿入する。
- 5分以上待ち、数値をメモする。
※舌小帯は避ける。 飲食後は避ける。
水銀式体温計を使った測定 ~直腸~
- ワセリン等の潤滑剤を塗りトレーに用意する。
- 不必要な露出を避け、患者にタオルをかけ寝衣をずらす。
- 片手で両足を持ち、もう一方の手で挿入する。 ※幼児の場合。
- 3分以上待ち、数値を見る。
- ワセリン、便を拭き寝衣を整える。
水銀式体温計の後始末
- 流水にてすすぐ。 ※お湯だと水銀が上がるため水で行う。
- 水分をよくふき取る。
- 水銀を下げ、フタ付きの容器にしまう。
呼吸測定・脈拍測定
呼吸測定…患者が意識しないように、脈拍と同時に測定する。回数/分、深さ、リズムを観察する。
脈拍測定…血液の拍出による圧力。回数/分、リズムを観察する。
部位…橈骨動脈、側頭動脈、総頸動脈、上腕動脈、大腿動脈、足背動脈など
橈骨動脈に示指、中指、薬指を添えて1分間測定する。
心拍測定…心尖部で行う。
- 女性…鎖骨中線の下
- 男性…乳頭より2横指 内側
血圧測定
種類
電子血圧計、水銀、アネロイド (水銀式が最も正確に測定できる)
部位
主に上腕にて測定を行う。
※指や手首で測定するものもある。
体位
仰臥位、座位にて行い腕を心臓の高さにする。
- 体位を整えマンシェットのゴムのうが上腕動脈の上に来る様にし、指2本が入る程度に巻く。
- 聴診器を脈が触れる場所にあてて、加圧を行う。
※普段の血圧+20mmHgくらいまで上げる。 - 2mmHg/拍 程度でゆっくりと圧を下げる。
- 圧を下げ続け、コロトコフ音(ノックするような音)が聞こえたら最高血圧として数値を読む。
- さらに圧を下げ続け、コロトコフ音が聞こえなくなったら最低血圧とする。
- 終了後は血行障害を防ぐためl、すぐにマンシェットをはずす。
- 血圧計を床頭台に移動し、数値をメモする。
- 後始末を行う。