腎臓の構成と機能

腎臓,ネフロン,糸球体の構造、機能について解剖図に沿ってまとめます。腎臓の解剖図,腎動脈,腎髄質,腎皮質など。

腎臓(kidney)は左右一対の臓器で後膜腹腔に位置する。ひとつの腎臓でおおよそ120~130gほど。

腎臓は血液をろ過し、老廃物とともに尿として排出する。水分や電解質(Na、Cl、HCO3など)、アミノ酸などの再吸収をして調節している。

また、腎臓は内分泌臓器でもあり造血、血圧、骨代謝にも関与する。

目次

腎臓の構造、解剖図

腎臓 解剖図

左右それぞれの腎臓には大動脈から腎動脈へ入り、腎臓へ流入する。腎臓から出た静脈は下大動脈へと続く。

腎錐体のネフロンにて尿が作られ、腎杯、腎盂を通り尿管へ排出され、膀胱に貯蓄される。

ネフロン Nephron の構造図

ネフロン Nephron の構造図

腎髄質、腎皮質あたりを拡大するとネフロンNephronが見られる。

糸球体~遠位尿細管までの一連の構造を合わせてネフロンNephronと呼ぶ。

腎小体は糸球体とボーマン嚢からなり、ここで血液のろ過を行う。

輸入細動脈から血液が腎小体へ入り、ろ過された血液は輸出細動脈へ運ばれる。

ろ過した結果、ボーマン嚢内に原尿ができ、近位尿細管へと運ばれる。

さらに近位尿細管~遠位尿細管にて再吸収、濃縮などを行う。

近位尿細管

ブドウ糖、アミノ酸、無機リン酸など必要なものを再度、再吸収する。

余ったものをヘンレ系蹄(ヘンレループ)上行脚~下行脚へと運ぶ。

遠位尿細管

ヘンレ系蹄(ヘンレループ)を通過して得られた原尿からH+、K+などを再吸収、分泌、調整する。

糸球体の構造

糸球体の構造

輸入細動脈から運ばれた血液は糸球体へ流入する。

糸球体は腎皮質部にあり毛細血管が球状になった構造である。

腎小体 → 糸球体 + ボーマン嚢

内皮細胞、基底膜などを透過した物質は原尿として近位尿細管に入る。濾過されなかった物質は輸出細動脈へ向かう。

腎臓の機能まとめ

体に必要な物の排泄

異物や代謝産物である尿酸、尿素窒素、クレアチニンなどを排出。

体液の量と濃度を調節

水、電解質、浸透圧、PH均衡などを調節して安定な状態にしている。結果、尿の濃縮、希釈などが行われる。

内分泌臓器

造血ホルモン(エリストポエチン)、カルシウム代謝(ビタミンDの活性化)、血圧上昇(レニン)、血圧下降(プロスタグランジン)などを分泌する。

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