足浴の手順

足浴についての目的、手順、留意点、必要物品、観察ポイントについてまとめます。入浴やシャワー浴などが難しい患者に部分浴として足浴を行う。足浴は身体の一部であっても湯に浸かることはリラクゼーション効果などのメリットがある。

目次

足浴の目的

  1. 皮膚の汚れを落とし、清潔を保つ。
  2. 血行循環を促進させ筋肉の疲労を軽減する。浮腫などの症状の軽減を図る。
  3. 清拭で落とせなかった汚れを落とす。
  4. 皮膚の状態を確認する。
  5. リラクゼーション効果や爽快感、安眠を促す。

足浴の留意点

  • 睡眠前に行うと入眠しやすくなる。
  • シーツや寝衣をぬらさないように行う。
  • 適度な室温で行う。
  • 足の関節部まで浸す。
  • 温熱効果を得るため、10分ほど浸す場合、湯温を保つ必要がある。

足浴の手順

①必要な物の準備

  • 39~41℃ほどの湯
  • 石鹸(沐浴剤)
  • 足浴用ベースン
  • タオル
  • ウォッシュクロス
  • 防水シーツ
  • 手袋
  • 爪きり
  • パウダー

防水シーツの上にタオルを敷き、その上にベースンを用意する。

②患者の姿勢

膝下に枕などを入れて体位の安定をはかる。膝関節まわりにタオルケットを巻く。

③ベースンに足を浸す

皮膚の状態などを確認しながら、「熱くないですか?」など声かけを行う。
足は熱く感じやすいため、足先から少しずつ湯をかけ、ぬるめから徐々に湯温を高める。

④足を洗う

しばらく浸した後、石鹸をつけたウォッシュクロスで洗う。
足の指間は力を入れよくこする。

④かけ湯ですすぐ

足先から中枢に向かってかけ湯をする。

⑤ベースンを片付け、足を拭く

パウダーで抹消から中枢にかけてマッサージを行う。(指間も)

爪がのびている場合はきっておく。

足浴の観察ポイント

  • 皮膚の乾燥の有無
  • 掻痒感の有無
  • 皮膚色
  • 臭気の有無
  • 爪の状態

足浴のシャボンラッピング法

必要物品

  • 片足に一つずつバケツを用意する。
  • 泡立てスポンジ
  • 石鹸、ボディソープなど
  • ビニール袋
  • 保温用タオル
  • タオル(拭く)

目的

  1. 足の乾燥や汚れを軽減し、保湿する。
  2. 血行循環を促進させ筋肉の疲労を軽減する。浮腫などの症状の軽減を図る。
  3. 泡を用いることで皮膚への負担軽減
  4. 座位の姿勢が 難しい患者でも簡単に行える。

手順

  1. バケツにビニール袋をかぶせ、少量の水でスポンジで泡立てる。
  2. バケツからビニール袋を取り、足にかぶせ袋の口をこぼれないように閉める。
  3. 5~10分ほど置く。
    ※袋の上から保温タオルなどで温める。
  4. 袋をとり、泡をぬぐう。かけ湯で泡を流す。
    ※体位の変更などが難しい場合は保温タオルでぬぐう。
  5. 水分をふき取り、観察を行う。
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