目次
睡眠中の身体の働き
副交感神経の緊張が強い状態。
視床下部(自律神経の調整)に影響を及ぼす。
視床下部はホルモン分泌の中枢でもあるため睡眠のリズムと関連性が高い。
エネルギーを貯え、身体を休める。
- 意識の消失
- 筋肉の弛緩
- 体温低下
- 心拍数減少
- 呼吸数の減少、呼吸の深度の増大
- 血圧低下
- 代謝の低下
- 腎臓の尿作成量減少
ノンレム睡眠とレム睡眠
ノンレム睡眠
身体、脳が眠っている状態。
睡眠の状態は脳波によって状態を知ることができる。
入眠後最初に出てくる眠りはノンレム睡眠である。
脳波による睡眠の深さは第1~4段階ある。
第3、第4段階は熟睡の状態であり、大脳を休ませて疲労回復を促す。
レム睡眠
身体は眠っているが、脳が目覚めている状態。
眠りの導入では浅い睡眠がみられ、だんだん深くなり熟睡の状態となる。
その後レム睡眠に移行する。
- 脳波では覚醒時と同様のパターンを示す。
- 全身の骨格筋の緊張の低下
- 呼吸・脈拍・血圧が増大する。
- 急速眼球運動がみられる。
- 脳が目覚めている状態なので夢を見る。
- レム睡眠前後に体動がある。
- 脳波による睡眠の深さでは第5段階
1回のノンレム睡眠とレム睡眠のセットを睡眠周期と言い、1周期は90分~120分ほど。
一晩の睡眠で、睡眠周期が4~5回ほど繰りかえされる。
また、睡眠周期の終わりの覚醒では、すっきり目覚めることができるといわれる。
睡眠の看護・援助
看護師は、患者の普段の生活習慣などから生活リズムを観察し、睡眠や休息を適度に満たし整えるために援助する。
患者の環境や個人の習慣に基づいて休息・睡眠をとっているので情報を収集し援助の必要性と援助法を配慮する。
睡眠看護のOP
①患者の生活環境などから状況を知る
- 睡眠状況
- 不眠感や疲労感の有無
- 疲労感を感じた時に休息がとれるかどうか
- 睡眠薬依存の有無
- 休息や睡眠についての充足感の有無
- 不眠の原因
悪影響を及ぼしている原因を知る
- 疼痛、行動制限、せき、空腹、口渇など
- 物音、におい、身体に装着する器具の有無
- 不安感、精神的孤独感
- 睡眠環境の変化、生活リズムの変化の有無や状況
- 生活習慣(飲酒、読書、入浴、夜食)
患者の認識を知る
夜間の睡眠の意義について理解が得られているか