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点滴静脈内注射法の目的
点滴静脈内注射は水、電解質の補正、酸・塩基平衡の補正、栄養素の補給、循環血液量の維持・回復、治療薬剤の注入とその副作用の軽減を目的とする。
点滴静脈内注射法の注意点
- 体動で接続部が緩んで薬剤が漏れたり、外れて血液が逆流し、出血を起こす場合がある。
- 薬液の血管外漏出による刺入部の発赤・腫脹・疼痛などの症状が出る場合がある。
- 刺入部の薬液漏れ、血液逆流、接続部からの細菌侵入により、カテーテル感染を起こす場合がある。
- 輸液の急速な注入により、循環血液量が増加すると、動悸や呼吸困難をきたす場合がある。
- 高濃度の薬液が速い速度で注入されてしまうとショック症状を起こす可能性がある。
点滴静脈内注射法の必要物品
- 指示書
- トレー
- 輸液セット
- 延長チューブ(三方活栓つき)
- フィルムドレッシング材
- 点滴ボトル
- 手袋
- 駆血帯
- 薬剤(バイヤル)
- アルコール綿
- 止血用絆創膏
- 留置針
- 翼状針
- 注射器
- 注射針
- 溶解液
- 防水シーツ
- 医療廃棄物容器
- 肘枕
- 膿盆
点滴静脈内注射法の点滴ボトル準備の手順
薬液を吸い上げ点滴ボトルへ注入します。その際指示書と薬剤の確認を3回行う。
- 衛生的手洗いをし、手袋を着用する。
- ★指示書と薬剤の確認をする。
- 注射器と針を接続し、点滴ボトルの栓をアルコール綿で消毒する。
- バイアルのキャップを外し、点滴ボトルの「IN」に注射針をまっすぐ刺す。(何度も刺しなおさない)
- 溶解液を吸い上げ、バイアルに注入する。
溶解液を静かに混ぜる。 - 注射器内の空気をバイアルへ入れる。(バイアル内の圧力を陽圧にし、薬液を注射器内へ入りやすくする)
- バイアルを逆さに持ち、空気が入らない様に注射針を下げながら吸う。
- ★指示書と薬剤の確認をする。
- 点滴ボトルの「IN」に注射針を刺し、薬剤を注入する。
- 空になったバイアルと指示書の確認をする。