看護学生レポート » 病態生理 » 膠原病の種類、治療、症状などまとめ       

このページでは看護学生時代の学生レポートを載せています。間違った情報が載っていることもあります。コピペ提出はおすすめしません!

膠原病の種類、治療、症状などまとめ

膠原病とは、全身性エリテマトーデス(SLE)、慢性関節リウマチ、強皮症・多発性筋炎・皮膚筋炎、結節性多発動脈炎などの膠原病について、症状、治療についてまとめます。膠原線維(コラーゲン線維)に異常をきたすものを膠原病といい、原因は不明とされており、完治する事がなく、慢性的な経過を辿る。

膠原病とは

細胞間の結合組織のうち、全身の膠原線維(コラーゲン線維)に異常をきたすものを膠原病という。

collagentissue.jpg

全身性エリテマトーデス(SLE)、慢性関節リウマチ、強皮症・多発性筋炎・皮膚筋炎、結節性多発動脈炎などの全身的に結合組織に障害・炎症など様々な症状をきたす疾患群を総称して膠原病と呼んでいる。
自己免疫疾患の一種であり、全身の複数の臓器に炎症・障害、または皮膚、関節、筋肉、血管などいたるところに全身的に炎症・障害などの症状をきたす。

原因は不明とされており、完治する事がなく、慢性的な経過を辿る。
良くなったり悪くなったりを繰り返し、治療には時間と根気がいる。
伝染性がなく、感染はしないが、他の感染症で悪化することがある。
膠原病の多くは、若い女性の患者が多い。

内臓 全身性エリテマトーデス(SLE)
関節 慢性関節リウマチ
皮膚・筋肉 強皮症・多発性筋炎・皮膚筋炎
血管 結節性多発動脈炎・血管炎症候群

膠原病の特徴まとめ

症状部位 関節や筋肉。または全身、臓器(主に結合組織に病変が起きる)
免疫 自己免疫異常
伝染性 無し
遺伝性 無し
治療 ステロイド剤(抗生物質は効かない)

膠原病の症状

  • 軽度発熱(朝だけ、生活に支障の無い程度)
  • 38度以上の高熱の場合もある。
  • 関節痛 : 朝の関節のこわばり、多発性の関節痛、関節炎、関節の変形など。
  • レイノー現象 : 寒さ、緊張などにより指先などの四肢抹消への欠陥が収縮し、血流障害となり皮膚の色が蒼白~紫(チアノーゼ状態)、虚血状態となる。冷感、シビレ感、痛みをきたす。
  • リンパ腫

膠原病の治療

ステロイド療法

炎症を抑制する。免疫反応を抑制する。抗生物質が効かない。

免疫抑制剤

少量で膠原病に治療効果が得られる
ステロイド剤が効きにい場合、減量して再発した場合に使用

膠原病の種類

全身性エリマートデス(SLE systemic lupus erythematosus)

SLEは多臓器に障害の出る自己免疫疾患であり、遺伝的要素が関与している。
半数以上が20~40歳代の女性である。
抗核抗体、抗DNA抗体、抗RNP抗体、抗SS-A抗体 など多数の自己免疫抗体を産生する。

症状

レイノー現象、発熱、関節炎、関節痛、蝶形紅斑(鼻を中心に蝶が羽を広げた様な紅斑)、胸膜炎、心筋炎、中枢神経障害、脱毛、腎機能障害(ネフローゼ症候群)

治療

ステロイド剤、免疫抑制剤、免疫吸着療法

予後

快方・再燃を繰り返す。5年の生存率80%

慢性関節リウマチ

関節部の非化膿性慢性多発性炎症疾患であり、主に指、手、首などの小関節が対照的に侵される。
安静時でも、関節の痛みと腫脹があり、少なくとも4週間持続する。
慢性進行において骨、関節軟骨が侵食され、関節は著しく変形・破壊される。
20~40歳代の女性に多い。

症状

  • 朝のこわばり、発熱、多発性の関節痛、関節炎。
  • 進行において関節の変形、破壊がおこる。
  • リンパ節肥大。
  • その他、貧血、皮下出血、皮膚潰瘍、間質性肺炎、脾腫

治療

抗リウマチ薬、ステロイド、抗サイトカイン療法

進行性全身性強皮症(PSS)

手指から、腕、顔、胸部等への全身皮膚の硬化をはじめとして、肺、食道、腎臓など臓器組織の硬化、血流障害などをきたす疾患。
原因が不明であり、30~50歳代の女性に多い。
患者数は5~10人/10万人 
抗Scl-70抗体、抗セントロメア抗体、抗RNP抗体などの自己抗体を産生する。

症状

レイノー現象から始まり、皮膚硬化、色素沈着、脱失。皮膚が傷つきやすく潰瘍になりやすくなる。
食道蠕動運動の低下、舌小体の萎縮、食道拡張、小腸拡張、吸収不良、肺繊維症、高血圧などの内臓症状。

治療

D-ペニシラミン、チオプロニン、コルヒチン、ステロイド

多発性筋炎(PM)、皮膚筋炎(DM)

主に筋組織が病変する自己免疫疾患であり、皮膚病変を伴う多発性筋炎を皮膚筋炎という。
主に肩や腰の周囲の筋肉、また全身の横紋筋に炎症をきたす。
自己抗体:抗Jo-1抗体を産生。
30~60歳代の女性に多い。
40歳以上で皮膚筋炎患者は、悪性腫瘍を併発する可能性がある。
患者数は4~6人/100万人

症状

対称性の筋力低下、筋原性酵素の上昇。
物を持ち上げられない。立ち上がり困難。歩行、昇降運動が困難。
眼瞼にヘリオトロープ疹、関節背面にGottron徴候。関節の外側に紅斑。
腎炎の症状は無し。

紅斑有り>皮膚筋炎
紅斑が無し>多発性筋炎

治療

ステロイド剤、免疫抑制剤

混合性結合組織病(MCTD)

レイノー現象、手に腫脹がある。全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎にみられる症状や所見が2つ以上混在してみられる疾患を総称して混合性結合組織病(MCTD)という。
個々の症状は、比較的軽度。
自己抗体:抗RNP抗体、抗核抗体を産生。
20~30歳代の女性に多く発症する。

治療

ステロイド剤、免疫抑制剤

乾燥症候群(シェーグレン症候群)

涙腺や唾液腺等、粘液を出す部位、口腔内乾燥、乾燥性角結膜炎による炎症が起こり涙や唾液が出にくくなるなどの症状をきたす自己免疫疾患の一種。ドライアイの原因のひとつ。
40~60歳の女性に多い。
自己抗体:抗SS-A抗体、抗SS-B抗体を産生。

治療

人工涙液、人工唾液

全身性血管炎

結節性多発動脈炎(PN)
比較的細い血管に炎症を生じ、血流障害により腎、腸管、皮膚などに障害をきたす。
発熱、体重減少、多発性関節痛、多発筋痛、進行性腎炎など。
自己抗体:抗好中球細胞質抗体(p-ANCA)を産生。
気管支喘息、好酸球増加、全身の壊死性血管炎がみられる症候群である。

recommend